「大企業に入れる確率」が逆増しされている事実
大企業に入りたいけど、狭き門なんだよなぁ…と心配するのはまだ早い。ちなみに「逆増し」ってのは「逆に水増し」の略です。二郎系のコールではありません。
「大企業に就職する人=0.3%」ではない。
就活生は、日本に60万人。実際に就職するのは34万人です。
「あれっ?16万人…」と彼らの進路を心配する人がいるかもしれません。ドントウォーリー、中にはサクサク獲得した超一流企業の内定を蹴って大学院へ進むエリートマンもいるのです。ごくわずかですけど。
そもそもデータなんてしょうもない。人を説得する材料にはなるけど、自分が諦める材料にしてどうすんだ!!!と思うわけ。で、たいていのデータは聞き流すのがベターなのですが「それは違うでしょ」と釘を刺しておきたいデータを発見しました。
会社数と就職人数をごっちゃにすんな
"中小企業は全体のうち99.7%"ってきいたことありますか。だから大企業は0.3%なんだよー、って。これね、99.7%ってのは「中小企業の数」。実際に大企業に就職する人はもっと多いです。
実際は、"中小企業に就職する人は全体のうち8割" です。企業数ベースと採用者数ベースをごっちゃにすんな、って話ですね。だって大企業の方が採用人数おおいじゃん。
- 日本企業1000社のうち、3社が大企業
- 就活生10人のうち、2人が大企業
ということです。0.3%と20%じゃだいぶ違いますからね。就活生100人中、大企業に就職できるのがたったの0.3人だとなると、もはや人間として体をなしていません。
要は、より実感値に近い「採用枠ベース」でおきかえましょう、ということです。食い違いが起きる原因は、大手企業ほど採用枠が多いせいです。
0.3%を鵜呑みにして、大企業にエントリーする機会を放棄しないように。
- そもそも大企業なんて無理ですよね…今夜JRの線路で寝ます
- 私のような平凡中堅庶民が大企業にエントリーするなんて絞首刑ものなんですね
- 市中引き回しの上、打ち首に処してください。
というドM就活生が増えないためにも「それは違うから安心して」ということを言いたかったのです。
ついでに、その他の採用市場のデータです。
その他、採用市場を取り巻くデータ
一気にデータ投下します。
- 卒業生は50万人
- 有名大学卒業生(※)は4.2万人
※ 有名大学=東大・京大・旧帝大・早慶・東工大・東京外大
※ つまり、MARCHや上智・ICU・関西の私大は除外
- 中小含めた採用は60万人
- 大手企業は12万人
- 人気企業は2万人
これが「データから見る採用活動」であり、テレビに出ている有識者の視点です。
彼らが口を揃えていうのは、中小企業を含めればみんな就職できますよと。そして人気企業に入れるのは有名大学の就活生よりずっと少ないですよと。だから中小企業大事にしようねと。
データはデータ。それ以上でも以下でもない
はい、よく分かりましたね。ではこれらのデータはビリビリに破き、丸めてゴミ箱にポイしましょう。
もしぼくが「中小企業にしたら?」なんてこと言われたら、
- ブラックかもしれねぇだろうがよ!○○ナビ信用できんの?できないよな?
- 中小で数十人しかいない会社なんてコエーだろ!
- 名指しでいいから「優良中小企業」をこっそりおしえてごらんよ!
と叫びながら、Webで「大企業 採用」とか「間に合う 優良企業 秋採用」と鬼の形相で検索します。
大企業、人気企業。働けたらカッコイイからね。
- 丸の内や六本木の超高層ビル。
- 夜な夜な美女と合コン。
- 好きなものを買いまくって余りあるボーナス。
- 旅行や入院したときに味方になってくれる福利厚生。
- 企業名を口にしたけで「LINE交換してください」の便利さ。
- 東京湾でクルージングパーティーしてきました。
- 「ちょっと中国に出張いってきた」からほとばしるイケメン臭。
もうこれくらいでいいですか?全てが闇の「50社エントリー」へと就活生をいざないますよね。追い打ちをかけてくるのが就活塾やキャリアセンターです。
正しい情報で戦略を立てよう
結局のところ、働けるのは1社です。その1社のために、どんなポートフォリオで就活をするのか。このプランニングを「戦略」といいます。
正しい情報、生きた情報。
戦略を立てるには、正しい情報ってのが必要です。迷っているとか動き出せないってことは「どんな仕事があるのか」「そもそも自分の人生に必要なものはなんなのか」「企業の実態ってどんなものなのか」という情報を持たずに就活生をしています。「社会」を知らないのです。これに付け込む悪魔のような社会人もいます。そしてたいていは天使のような顔をして近づいてくるものです(笑)。
データはデータです。死んでます。上にも書いたけど、人を説得させるときに使うものであって、自分を諦めさせるものじゃない。
- 学歴を持ってないと、入社後に出世できない。
- 学歴がなくても、選考を受けられる。
- 意外とこの業界って〇〇だ。
正しい情報は時に「エグい」ものです。そんな情報を得られるリソースを、あなたは持っていますか?
情報をもとに戦略を立てる
その上で戦略を立てることが重要です。戦略の立て方については、一記事には書ききれないのでさらっと触れますが
- あとどれくらい時間があるのか?
- 就活の知識はどれくらいあるか?
- 既に説明会やOB訪問をしたか?
- 自己分析(外的魅力・内的動機)の棚卸しはしたか?
- 周りと比較して自分の人間力(中身)はどれくらいか?
ここらへんから、だいたいどれくらいの企業にアプローチすべきなのか、最短距離の戦略が導けるわけです。もしもまだ実感がわかないというのであれば、単純に行動してないだけ。セミナーなり社会人に会うなりしてみましょう。中にはハズレもあるけどね、それ含めて楽しいよ就活って。